「わらしべ長者」は、可能性を信じ、試行錯誤を繰り返す姿勢の大切さを教えてくれる。

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「わらしべ長者」という日本の有名なおとぎ話があります。

内容は知らないけど、名前だけは聞いたことがあるという方もいるでしょう。

簡単に説明すると、「わらしべ」というわらの稲の穂の芯がきっかけにはじまった物々交換が、最終的には家や畑になって、若者が金持ちになったというお話です。

この話から学べることがあり、内容も1分くらいで読めてしまうのでぜひ読んでみてください。

参照:きょうの日本昔話

むかしむかし、ある若者が、お寺で観音様(かんのんさま)にお願いをしました。
「どうか、お金持ちになれますように」
すると、観音様が言いました。
「ここを出て、始めにつかんだ物が、お前を金持ちにしてくれるだろう」
喜んだ若者は、お寺を出た途端、石につまずいてスッテンと転びました。
そしてそのひょうしに、一本のわらしべ(→イネの穂の芯)をつかみました。
「観音様がおっしゃった、始めにつかんだ物って、これの事かなあ? とても、これで金持ちになるとは思えないが」
若者が首をひねりながら歩いていると、プーンと一匹のアブが飛んできました。
若者はそのアブを捕まえると、持っていたわらしべに結んで遊んでいました。
すると向こうから立派な牛車(ぎっしゃ)がやって来て、中に乗っている子どもが言いました。
「あのアブが、欲しいよう」
「ああ、いいとも」
若者が子どもにアブを結んだわらしべをあげると、家来の者がお礼にミカンを三つくれました。
「わらしべが、ミカンになったな」
また歩いていると、道ばたで女の人が、喉が渇いたと言って苦しんでいます。
「さあ、水の代わりに、このミカンをどうぞ」
女の人はミカンを食べて、元気になりました。
そしてお礼にと、美しい布をくれました。
「今度は、ミカンが布になったな」
若者がその布を持って歩いていると、ウマが倒れて困っている男の人がいました。
「どうしました?」
「ウマが病気で倒れてしまったのです。町に行って布と交換(こうかん)する予定だったのに。今日中に布を手に入れないと、困るのです」
「では、この布とウマを交換してあげましょうか?」
若者が言うと、男の人は大喜びで布を持って帰りました。
若者がウマに水をやったり体をさすったりすると、ウマはたちまち元気になりました。
よく見ると、大変立派なウマです。
「今度は布が、ウマになったな」
そのウマを連れて、また若者が歩いていると、今度は引っ越しをしている家がありました。
そしてそこの主人が、若者の立派なウマを見て言いました。
「急に旅に出る事になってウマが必要なのじゃが、そのウマをわしの家や畑と交換してもらえないかね」
若者は立派な家と広い畑をもらって、大金持ちになりました。
一本のわらしべから大金持ちになったので、みんなはこの若者を『わらしべ長者(ちょうじゃ)』と呼びました。

価値のないものを価値のあるものに

わらしべという、一見だれからみても「価値のない」ものを、交換を重ねていくことで、価値のあるものへと変えていくこのお話。

なぜ、お話の若者が、価値のあるものに次々と物々交換できたのかと考えてみると、まず価値がないと思われる「わらしべ」がお金をもたらしてくれると信じることができたのがとっても大きい。

ふつう、わらしべに何かと交換する価値があるとは思いません。

それでも、観音様の言葉を素直に聞いて、結果的にチャンスをつかむことができたのは、ものごと対して斜に構えることなく取り組むことができるという、普段からの姿勢だったのではないでしょうか。

実は、僕たちが普段生活しているなかにも、いくらでも「わらしべ」が転がっていて、それをチャンスだと思って見つけられることができるかが、「成功」につながるかどうかに関わるのだと思います。

試行錯誤を繰り返しながら成長していく

この話の主人公の若者がすごいのは、最初の物々交換から、どんどんと自分の手持ちのものを必要としている人を見つけ出して、より価値があるものに変換させることができたということです。

試行錯誤を繰り返しながら、だんだんと成長していく様は、まさに「投資家」のようです。

少し話はそれますが、ここで「投資」について考えてみると、投資は、大きく自己投資と他己投資の二種類に分けることができます。

自己投資は、こうありたいと思う人生を送るために自分に対して行う投資であって、たとえば、本を読む、体を動かす、旅をするなどいくらでも挙げれらます。

他己投資は、「世の中」に働きかける投資であって、たとえば、自身の学んだ知識を必要とする学生に対して投資したり、NGOやNPOなどに参加することなども考えられます。これまた、いくらでもあります。

この二種類の投資を意識して、「投資家的に」生きることはすごく大事なことです。

読書を通じてこれからを生きるための知恵を得ることが、もしかするといつか大きな価値を生むかもしれないし、自分の知識を学生に投資することが、将来的にになにかしらの形で大きくリターンが戻ってくるかもしれません。

わらしべ長者の若者のように、手持ちでもっているものを生かして、結果的に人を喜ばせながら、大きな価値をもつものへと変換させていく。

そんな生き方ができれば、かなり人生も充実していると思えてくるのではないかと思います。

最後に

わらしべ長者の物語を、引っ張ってきながら、投資家的に生きることの大切さについて書いてみました。

おとぎ話なので、順調に話が進んで生きますが、現実の僕たちが生きる世界は、そう簡単には物事は進んで生きません。うまくいかないことのほうが、正直多いです。

ただ、たとえ思い通りにいかないとしても、それまでに行動してきた「過程」がすごく大事だと思いますし、失敗してもそこから得ることがたくさんあったりします。

わらしべ長者の若者のように、可能性を信じて、試行錯誤を繰り返す姿勢は失わずに、日々過ごせていけたらいいですね。

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