悩みを追い出すために、あえて多忙であれ。

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D・カーネギーの名著『道は開ける』に、心の中から悩みを追い出すために効果的なこととして、「多忙であること」が挙げられていました。

コロンビア大学教育学部のジェイムズ・マーセル教授は以下のように説明しています。

「悩みは人間が活動している時ではなく、一日の仕事が終わった時に人間に取りつき、害をなすことがもっとも多い。そんな時には、やたらに妄想がほとばしり、あらゆる種類の馬鹿げた可能性を拾い上げ、取るに足りない失策を一つ一つ拡大して見せる。こんな場合には、あなたの心は荷重なしに動いているモーターそっくりだ。空転したまま軸受けを焼き尽くすか、粉々になってしまう恐れがある。悩みに対する治療法は、何か建設的な仕事に没頭することだ」

たしかに、何か個人的な考えごとをしている暇がないほど、活動に没頭するときは、悩みを忘れられている。

一日中悩みに取り憑かれているのであれば、あえて多忙にして、悩みを忘れる時間をつくってやることも大事なのでしょう。

本書には、他にもいくつか例が挙げられています。例えば、戦争に駆り出され、「神経症」と呼ばれる状態で戻ってきた兵士に対して、軍医たちは処方箋に「多忙にしておくこと」と書き込むことがあったそう。

神経に変調を来した人たちの起きている時間には、活動が詰め込まれてた。普通は、魚釣り、狩猟、球技、ゴルフ、写真撮影、園芸、ダンスなどの戸外活動である。彼らには恐ろしい体験を思い出す時間が与えられなかったのだ。

「作業療法」というのは、労働が薬剤と同様の効果を持つと診断された際に、精神分析医が用いる専門用語である。

もちろん、だれにとっても作業療法が効果的であるとは限らないし、作業療法が効果的な時期というのがあると思いますが、このことを知っているだけでも、悩みとの向き合い方が変わってくると思います。

有り余っている暇を持て余してしまう状態は、余計なことを考える暇がたくさんあるということなので、悩みを考えすぎないくらいにほどほど忙しい状態がいいのかなと感じています。

ただ、強くストレスがたまるような忙しさは、まちがいなく逆効果ですよね。忙しいことで、悩みを軽減できたとしても、その忙しさから生まれた悩みに苦しむようになってしまったら、元も子もないですからね。

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