ビジネスを通じた社会課題解決を目指す、ソーシャルビジネスとは?

Pocket

ソーシャルビジネスや社会起業といった言葉を聞いたことがありますか?

あまりピンとこない人も多いかと思います。簡単に言うと、ビジネスの手法を用いて、社会問題に取り組む活動のことを言います。

今回は、ソーシャルビジネスとはどのようなものなのかについて、紹介したいと思います。

社会問題を解決したり、より良い社会を目指して活動する

ソーシャル・ビジネスとは、単に利潤の追求ではなく、社会問題を解決をビジネスの手法を活用して取り組むことをいいます。

ソーシャル(social)は、「社会の・社会的な」という意味ですが、「2人以上の関係」から社会は生まれるという考え方から、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」のように「大勢の人々が参加するネット上の対話サービス」を意味するのにも使われています。

そして「現在の社会的関係」という意味から派生し、「社会問題を解決したり、より良い社会を目指して活動する」というような意味でビジネス、ファイナンス、デザインなどの言葉とセットで使われるようになりました。

ソーシャルビジネスに取り組む事業体のことを「社会的企業(Social Enterprise)と呼ぶこともあります。

本来のビジネスとソーシャルビジネスの違いは?

ソーシャルビジネスで必要な視点は、事業性に加えて社会性や社会変革性です。ソーシャルビジネスを行う社会起業家たちは自分自身の「社会への思いから」それぞれの事業を始めているのです。

しかし、ビジネスも本来顧客のニーズに答え、サービスを提供している社会性を持った存在であり、実際のところ社会性の線引が難しいところです。

そのため、「あえてソーシャルビジネスと言わなくても良いのでは?」と疑問を持つ人も多くいるでしょう。

線引をするポイントの一つとしては、ソーシャル・ビジネスと言う場合には、地域づくりや社会的弱者等を顧客とするものを指すことが多いことが挙げられます。

問題解決を通じて、自分たちがサービスを提供すべき顧客がいなくなることが、ソーシャルビジネスにおいての究極の目標であるとも言えますし、その点が一般的なビジネスと大きく異なるところです。

貧困ビシネスなのか?

ソーシャルビジネスは、社会的弱者やマイノリティーがサービスの受け手となる場合が多いですが、この社会を変えてより良い世の中を作っていこうとする社会変革性の意識とその実現性が低いと、弱者を食い物にするビジネスになりえます。

あくまでも、社会問題解決のため、より良い世界を作っていくためという考えをしっかりと持っていないと、結局は自分たちの利益のために動いてしまい、貧困ビジネスをしているではないかと非難される可能性があるのです。そのため、中途半端な気持ちでソーシャルビジネスを志すべきではないでしょう。

そもそも、ソーシャルビジネスを志している人々は、貧しい人から搾取してやろうなどという考えは持ちあわせていないとは思いますが。

ビジネスというからには事業性を確保しなければならない

ソーシャルビジネスはチャリティーや慈善事業ではありません。継続的により良いサービスを提供していくためには、ただ与えるだけではなく、自らので資金を集め、事業を回していける力を必要があります。

いくら立派な社会貢献活動も「事業化」出来なければ多くの人に行き渡りません。事業化できていなければ、それは普及条件を満たしていない自己満足の活動といえるでしょう。世の中に広まるものは、うまく事業化できているものです。

また、一般的な企業活動においては寄付やボランティアは存在し得ないが、ソーシャルビジネスの現場では多くのボランティアや寄付が存在します。社会性を背景に、人々の共感を呼び、人々の自発的な助けや支えがあってこそ事業性が成り立っているのです。

関連記事:社会貢献したい人はまずは自分貢献をして、足元にしっかりと土台をつくろう。

営利・非営利で語る時代は終わった

私達の生活の中には、人権、環境問題、貧困問題、福祉問題、エネルギー問題、地域の消滅など、挙げたらきりがないほど多種多様な社会問題があふれています。今後は、人口減少にともない高齢化問題や移民問題などが更に顕在化してくることになるでしょう。

そのため、一人ひとりが問題解決者として、小さなことから取り組む必要があります。

近年は、一般的な営利企業も、社会的な価値創造に力を入れることが、結果として自らの利益になるということに気づき始めています。ビジネスの手法を用いて、社会問題を解決することは、世の中に最大の付加価値をもたらすのでは無いでしょうか。

最後に

今回は、ソーシャルビジネスについて概要を説明しました。ソーシャルビジネスは、慈善活動ではないので、しっかりと事業化として世の中に広まる仕組みを作ることが必要なのです。

善意だけでは問題は解決できません。そういった意味で、ソーシャルビジネスがこれからどんどんと注目されていったら面白いのではないでしょうか。

それではまた〜!

関連記事:目の前の「あなた」を動かすことが、社会貢献の大きな一歩になる。

本記事作成のために参考にした本:西村仁志 編著『ソーシャル・イノベーションが拓く世界 身近な社会問題解決のためのトピック30』法律文化社 2014年

Pocket

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です