都心部などの駅周辺で、雑誌の路上販売している人を一度でも目にしたことがある方が多くいることでしょう。
彼ら販売員の多くは、仕事を失ってホームレス状態にある方々です。
ビッグイシュー日本は、ホームレスの人の救済(チャリティ)としてではなく、彼らに仕事を提供し自立を応援する事業を展開しています。
困難な状況をビジネスの手法で解決する
英国発のアイデアであるビックイシューに共感した佐野章二さんが、2003年5月に有限会社ビッグイシュー日本を設立しました。
ビッグイシューは、ホームレスの方々をビジネスパートナーとして、雑誌「ビッグイシュー」を販売してもらい、その売上の半分以上(1冊の販売価格350円中の180円)が販売者の収入になります。
最初の10冊は無料で提供し、その売り上げ(3,500円)を元手に、以降は1冊170円で仕入れていただく仕組みです。
創刊から2013年3月末までに、累計571万冊の雑誌を売り、販売者に8億2万円の収益を提供してきました。
ビッグイシューが目指す社会像と佐野さんの想い
ビッグイシューは目指すべき社会像として7つの軸を持っています。
①緊急支援から明日につながる自立支援へ(自立を応援できる社会)
②モノやおカネではなく機会(チャンス)を提供する(チャンスの豊かな社会)
③ビジネスの手法で問題解決にチャレンジする(仕事と共感の市場をつくれる社会)
④ホームレスをビジネスパートナーにする(すべての人に出番と居場所のある包摂社会)
⑤問題の当事者を問題解決の担い手にする(市民が当事者になる社会)
⑥ホームレス問題の解決へ市民の参加機会をつくる
⑦NPOと会社、両輪で事業する(事業性と社会性を組み合わせてつくる市民協働社会)
この社会像の実現を目指すことは、簡単なことではないと思います。
ただ、小さな一歩でもそれは無力ではなく、コツコツと前に進むことで大きな一歩になるでしょう。
最後に
佐野さんはご自身の著書『社会を変える仕事をしよう』の中で、「自分の利益や欲のためだけに働くと、ある時期がくると飽きてしまうと思う。だが、人や社会のために働いていると飽きない」とおっしゃっています。
確かに、私たちは自分のためだけに生き続けられるほど、強い存在ではないのだと思います。他者がいるからこそ、自分が生きられるのであり、お互い支え合える関係を増やしていくことが大切なのでしょう。
僕も、一度ビックイシューは購入したことがありますが、販売員さんから購入する以外にもビッグイシューの取り組みを応援できるので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
・ビッグイシューを購入する 1冊350円
・応援会員になる→【リンク】
・寄付する→【リンク】
・ボランティアとして参加する→【リンク】
それではまた〜!
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