広告やメディアで人を動かそうとするのはあきらめる。

Pocket

2014年7月に第1刷が発行された田端信太郎さんと本田哲也さん共著、『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。」は、メディアや広告について考える上で、示唆に富む本でした。

「心」=人の気持ち、感情、本音(インサイト)
「技」=メディアやコンテンツの戦略と戦術
「体」=体験、体感

本書の中では、上記の「心技体」がメディアや広告を通じて人を動かすために必要な要素として紹介されています。今回は、メディアや広告で人を動かすことについてです。

本音をとらえて、人が動く

人々の心の奥底にある本音をとらえることで、人が行動を起こすと本書では語られています。以下引用です。

「人を動かす」という場合には、誰もが認識できるような気持ち(ただ単に楽しい、とか嬉しいとか)ではなく、もっともっと潜在的にあるような「本音」に迫らないといけない。それが、人が動くスイッチになることが多いからだ。これを専門用語で「インサイト」(消費者インサイト)」と呼ぶ。「インサイト」を直訳すると「洞察」などと訳されるが、意味することは「人間がとる、ある行動の理由になっている本音」みたいな感じだ。これを徹底的に探る。熱を加えると必ずどこかで水が沸騰するように、正しいインサイトをとらえてコミュニュケーションを行えば、どこかで人の心は必ず沸点をむかえ、行動をとり始める。それが「人が動く」ということの正体だ。

確かに、人々の本音をとらえて、正しくそこに刺激を加えれば人は勝手に動くのだと思います。ただ、それは本当に難しいことでしょう。

人を動かす戦略立案の「5つのステップ」

本書では、人を動かす戦略立案に際しての「5つのステップ」が紹介されています。

ステップ0 まず、目的を必ず明確にする

何人くらいを動かそうとしているのか?それは誰なのか?どんな人たちなのか?何人くらいの誰の「どんな行動」を期待しているのか?などを明確にしてから次のステップに進む。

ステップ1「ターゲットインサイト」を洗いざらい出してみる

ある行動の理由になっている本音をいかに多く出すことができるか。本音を引き出すコツとして、「何かをする理由」よりも「何かをしない理由」の方に本音が隠れていることの方が多い。

ステップ2「目的」と「インサイト」をお見合いさせる

ステップ0で明確にした目的を達成するために、最も使えそうなインサイトは何か?ということを考える。

ステップ3「ココロの沸点」を起こすために何を伝えるかを決定する

ステップ2で決定した「ココロの沸点」を実現させるために、どんなメッセージやストーリーを伝えるべきかを考える。

ステップ4「ココロの沸点」体験となるコンテンツを用意する

メッセージやストーリーを具現化し、体験や体感に繋がるような「仕掛け」を用意する。

ステップ5「お金のかからない順に」伝える施策を決めていく

ここまでで、人を動かすシナリオ立案の七割方は終わっている。最後のプロセスはこのシナリオを実現するために、メディア戦略などの「技」の選定とその組み合わせ、さらに、それに基づく予算の配分。

広告やメディアを通じて、本質的に自分たちがどうありたくて、相手にどう行動してもらいたいかをしっかりと言語化しておくことが大事だと感じました。

広告やメディアを考えるうえで、「あきらめたほうがいいこと」と「あきらめないほうがいいこと」

本書のタイトルには、『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』とありますが、本書のまとめとして「あきらめたほうがいいこと」と「あきらめないほうがいいこと」が挙げられています。

あきらめたほうがいいこと

・広告やメディアでたくさんの人にリーチさえすれば人は動く、と信じる
・何もかもをコントロールしようとする
・たくさんのお金をかければかけただけ人は動く、と信じる
・あなたの商品やサービスの良いところさえ伝われば興味を持たれるはず、と考える

あきらめないほうがいいこと

・人の本音(生活者のインサイト)を探求する
・ありのままを見せ、ある程度の判断を世の中に託す
・広告やメディアが本当の力を発揮する、最適な組み合わせを見出す
・世の中に溢れる情報の中に、あなたの商品やサービスの良さにつながるものがあると信じる

いろんなメディアや広告手段が増え、人々のニーズや志向も多様化しているので、何かをやれば絶対にうまくいくなどということはありえなくなりました。それを踏まえた上で、試行錯誤をしてやり続けることが大事だのでしょう。

最後に

メディア界隈はとてつもないスピードで変遷しているため、常に最新の情報を取り入れながら、行動することが必要なのでしょう。

メディアや広告で人を動かすということは、非常に難しくもあり、おもしろい分野なので、色々と勉強してみたいと思います。

それではまた!

Pocket

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です